年金ってもらえないんでしょ?払う意味なくない
年金って高すぎる!払いたくないから払わない。
このような思いから、国民年金保険料(年金)を支払いたくない若者が超絶増えています。
厚生労働省が公表する「国民年金保険料の納付率について(月次)」によると、令和4年2月末時点での3年経過納付率は77.3%であり、22.7%の人が、国民年金保険料を未納であることが見て取れます。
そもそも年金ってどんなシステムなんでしょうか?
国民年金と厚生年金の違いとはなんなのでしょうか?
本日は、この年金について深ぼって解説していきます。
結論を知りたい方は目次の【結論】に飛んでください。
年金制度の基礎
年金には3つの種類があります。
国民年金とは
日本国内に住んでいる20歳~60歳未満は、必ず加入することになっている年金制度。
自営業者や自営業者の妻は自分で納付します。
会社員や公務員・その妻は給料から天引きされています。
厚生年金とは
会社員や公務員が、国民年金に上乗せで支払うことが出来る年金制度。
給料から天引きされています。
会社員や公務員は、厚生年金があるから、自営業者などより年金が多く貰えるというわけですね。他人よりも多く保険を掛けているイメージです。
国民年金基金・iDeCoとは
自分たちが任意で掛けられる年金制度。
別に必ず支払わなくてもよい。これも他人より多く保険を掛けているイメージ。
ちなみに、年金は「定められた月数分の保険料」を納付していることで、年金を受け取れるという結構厳しいルールがあります。最低10年は納めておく必要があるので注意。
国民年金は何歳まで生きれば損しない?
東証マネ部!の計算によると、国民年金の元を取るには、受け取り年齢から10年ほど生きればよいとのことでした。
つまり、今の受給開始年齢は65歳。
75歳以上生きることが出来れば、国民年金は払い損にならないというわけです。
今の男性の平均寿命は81歳、女性は87歳であることを考慮しても、充分元が取れる計算になります。
ただし、年金の受給開始年齢は70歳まで引き上げるとの案も出ていますし、毎年500円~900円ずつ、年金受給金額も減額が予想されています。
事実、インフレ・円安が加速する中、年金は0.4%の減額を余儀なくされました。
法律の規定により、令和3年度から原則0.4%の引き下げとなります。
日本年金機構
そのため、今後元を取るには10~15年ほどの期間が必要になってくる可能性もありそうです。
ただ、今の若者が年金受給年齢に達するころには、まだまだ寿命は延びていそうなので、大きな病気や事故に遭わない限りは問題なさそうな気もします。
国民年金の代わりに終身保険は?
まず、「国民年金を掛けるより、終身年金の方がいいんじゃないの?」という質問はNO。
そもそも、国民年金が破綻していた場合、保険会社も同時に破綻します。
国民年金が破綻するくらい不況なのに、一般企業の保険会社が生き残っているはずがないと考えるからです。
また、国民年金も保険も、基本的には考えても、年金が破綻したら終身保険も破綻するでしょう。
国民年金の代わりに積立貯金は?
平均寿命の延び予測から、100歳まで生きると仮定しましょう。
このように考えた場合、20万円×12ヵ月×35年=8400万円を準備する必要がある。
つまり、8400万円÷40年=210万円となり、20歳~60歳の働いている期間に、年間210万円もの貯金をする必要があることになる。
1ヶ月に換算すると、210万円÷12ヵ月=175,000円。
初任給の平均月収は19万~20万円。
この中から、毎月17万5千円貯金をしなきゃいけないわけです。
ムリゲーでしょ。
正確には、つみたてNISAなどの投資を併用していけば、そこまでの貯金は必要ないかもしれませんが、インフレなどの懸念もあり、貯金だけで準備するのは不可能に近いといえるでしょう。
【結論】今払っている若者は損しないの?
国民年金の場合は、月16,000円ほど支払えば、将来月65,000円が受けとれることになります。
年金は、掛金だけでなく、税金も合わせて支払われているので、少ない掛金で多くの年金を貰うことが可能になっています。
自分で貯金するよりも、結果、国民年金を掛ける方が、自分への毎月の負担は少ないといえそうです。
そのため私は、国民年金を支払いつつ、つみたてNISAを併用し、将来の老後に備えています。
また、税金が使われて支払われているものですから、利用しなければもったいないという考え方もできるでしょう。
社会保険料を支払えないときの対策2選
対策①納付の猶予を申請
お金がなかったり、一時的に支払いが困難な場合、納付の猶予を申請してください。
猶予することで、遅れてからも支払することが出来ます。
滞納扱いにならないので審査などにも影響しません。
対策②分納・追納する
小額ずつ支払ったり、遅れてから追加で納付したりすることが出来ます。
とにかく支払えないときは、一度年金事務所に相談することが大切です。
年金を払わないと、融資が受けられなくなったり、最悪の場合、財産差し押さえになる可能性も無きにしも非ずです。
まとめ:払い損な気がしてならないけど、それでも私は払い続けようと思います。
いかがでしたでしょうか?
読みやすく短文でまとめてみましたが、詳しい内容を知りたい方は、この記事が作り込まれていて参考になりそうです↓
私は、強い意志を持って払い続けます。
但し、生活防衛資金分の貯金、その他余剰資金での投資は怠りません。
以上。